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平成23年度男子日本代表チーム 第13次強化合宿(ベネズエラ/メキシコ遠征) 第4戦 vsメキシコ代表

2011年8月9日

◇8月5日(金) 20:00~ 第4戦 vsメキシコ代表

 日本 ● 71-75 ○ メキシコ
 (21-21,14-21,22-12,14-21)

 今日は午前中、メキシコで有名なスポーツニュースに#19太田選手、#16正中選手、水野アシスタントコーチ/通訳が生放送に出演しました。
 「メキシコ代表のことはどのような印象ですか?」というアナウンサーの問いに、正中選手は「サイズとパワーがあり、非常に力強い相手。良い勉強になっている。」、太田選手は「やはり力とサイズの差が大きいが、懸命に戦えば簡単には力負けをしない。簡単にゆずらないように戦いたい」と頼もしいコメントを残しました。

 今遠征最終戦、再度メキシコ代表と試合。一試合毎に確実にレベルアップし、チームとしてのリズムを見つけ出してきている日本代表チームとって、2連勝して2勝2敗として良い形で遠征を終えたく、また今後のチームを占うためにも貴重な一戦となりました。一方、ホームで負けを喫したメキシコ代表は、FIBAランク26位のプライドをかけて、今まで以上にアグレッシブに向かってくることが予想されました。

 第1ピリオド、日本のスタートは#7石崎、#6桜井、#11網野、#15竹内(譲)、#10竹内(公)。序盤、審判の厳しい笛に悩ませられる。#7石崎が素早く2ファウルをピックアップし、インサイドではリバウンドを取られてしまう。しかし、#15竹内(譲)の積極的なドライブから活路を見出し、良いリズムでボール回しが行われる。#11網野の連続ジャンパーなどを皮切りに、内外バランス良く攻め、21-21の同点で終了。

 第2ピリオド、日本はディフェンスからリズムを作り出そうとするが逆にミスを連発し、相手に確実に得点に繋げられ、なかなか思うようにリズムを掴めない。オフェンスでは#12広瀬がドライブから果敢にフリースローを奪い、さらには思い切りの良い3Pシュートで流れを引き戻す。すると、良いボール回しから#16正中が3Pシュート、続けて速い展開から華麗なアシストパスを決める。その後、リバウンドでもサイズと運動能力の差をものともせず、全員がボールを追いかける貪欲な姿勢を見せ、互角に渡り合う。しかし、良い流れで良いシュートを打つも、得点に結びつききれず、35-42、7点ビハインドで終了。

 第3ピリオド、日本は、激しいディフェンスから相手のミスを誘い、速攻で得点をするだけでなく、相手のシュートミスからしっかりとリバウンドを取り、そのまま速い展開に持ち込む。さらには、チーム5人でローテーションし、お互いをカバーし合いながら好ディフェンスを連発。特に#15竹内(譲)がリバウンドやスティールから、サイズを感じさせないボールハンドリング能力でそのまま速攻に持ち込み、スピード感のあるバスケットを展開すれば、もう一人のビッグマン#19太田もボールの落ち位置を予測するような正確なリバウンドから素早いアウトレットパスで、オフェンスにリズムを呼び込む。こうした速攻の先陣を#12広瀬が駆け抜け、イージーな得点やフリースローを量産。相手チームが速攻でゴール下を固めれば、変わって入った#17永山が外から3Pシュートを射抜く、理想の形で一気に逆転する。57-54、日本は今遠征最高のパフォーマンスを見せ、最終ピリオドへ。

 第4ピリオド、序盤、相手のスイッチディフェンスに対し、#15竹内(譲)選手、#10竹内(公)選手がうまく対応し、互いにアシストしあいながら得点を重ねる。ホームで2連敗を喫する訳にいかないメキシコは、よりディフェンスをアグレッシブにしてくる。それに対し。日本#6桜井が果敢に速攻でアタックを試みるも、相手の激しいプレッシャーにミスをし、逆に相手に得点を許す。さらには、ディフェンスでも深い位置からの3Pシュートに苦しめられ、逆転を許してしまう。終盤、#7石崎が果敢なドライブから相手ディフェンダー3人を引き寄せ、#15竹内(譲)につなぎ、走り込んできた#12広瀬にジャストタイミングでアシスト。#12広瀬は3Pシュートを決め、追い上げを見せる。残り30秒を切って2点差、日本ボールと同点、または逆転のチャンスを得るが、最後に痛恨のターンオーバー。ファウルゲームを仕掛けるも、確実にフリースローを決められる。日本は最後の臨みを#17永山に託すが、シュートを決めきれず万事休す。71-75、最後の最後まで激しいラリーが続くも、日本は惜敗した。

 今回、1勝3敗で終えたベネゼエラ/メキシコ遠征について、ウィスマンヘッドコーチに感想を聞いた。

■トーマス・ウィスマンヘッドコーチ
「この遠征では移動をあえて多くしたり、エアコンディショニングが効いていないような環境的にも衛生的にもタフな状況下で、自分たちよりもよりフィジカルなチームと試合を重ねることでレベルアップを図ることを目的としました。
 こういった環境の下でも毎試合着実にレベルアップし、最後は身体的にも運動能力的にも上回るメキシコ代表相手にリバウンド数で競り勝つことが出来たことは大きな自信になりましたし、我々の目指す激しいディフェンスから速い展開に持ち込むというスタイルに試合を重ねるごとに自信を持てるようになってきたと思います。
 一旦選手は短いオフを迎えますが、ここでも3・4日の休養は良いにしても必ずコンディショニングを維持して、ドイツ遠征に参加して欲しいと思います。また、ベネズエラ、メキシコと不衛生な場所で体調不良者を出さずに今遠征を終えられたのは、小林S&Cサポートスタッフの徹底した衛生指導による所が大きく、大変感謝しています」